2010年03月01日

フォーシーズンズホテル・椿山荘 東京


東京のラグジュアリーホテル業界は、2007年に大競争時代が始ったうえ

08年のリーマン・ショック以降、厳しい経営環境にあります。



その中で、「フォーシーズンズホテル椿山荘 東京」 は、「今こそ時代が

自分たちのコンセプトに合致した」 ととらえているそうです。

世界でも定評のある、そのサービスの秘密とは?





都会にあって、都会を忘れさせる、目白の静かな丘の上に、

 「フォーシーズンズホテル椿山荘(ちんざんそう)東京」

はあります。

世界有数の高級ホテルチェーン、フォーシーズンズホテルがここをオープン

したのが1992年。

以来、「都会のオアシス」 をコンセプトに、質の高いホスピタリティで

指示を得てきました。


「ラグジュアリー(ぜいたく)な外見もそうですが、それ以上にパーソナル

タッチ(人間的温かみ)なサービスを非常に大切にしています。」 と、

支配人の言葉。


フォーシーズンズホテル・チェーンが根本理念に掲げているのが、

「ゴールデン・ルール」 です。



ゴールデン・ルールとは、「他の人を幸福にしよう、成功させようと思った

ときに、人間は幸福になり、成功していく」
 という、相手と自分の幸福

や成功まで含めた法則性をゴールデン・ルールと呼ぶこともあります。


フォーシーズンズホテル・チェーンのゴールデンルールは3つの柱に分かれ

ています。

 1・常にイエスと答えよ

 2・もう1歩先のサービスをせよ

 3・チームが一丸となって同じゴールを目指せ



たとえば、イタリアンレストランで、お客様が急に、「ブラジルで食べた

あのブラジル料理が食べたいから、出してくれ」 と言われたとします。


そのときに、まず 「かしこまりました」 と言うんです。

絶対に 「できません」 とは言いません。


ノーと言うと、「無理に決まっているじゃないか!」 と考え方が

ネガティブになって、そこから先に続きませんよね。

だから、まずはポジティブにイエスと答える。


常にお客様の立場に立ち、どうすればできるかをポジティブに考えていく

ということだそうです。  


そのポジティブな姿勢が2番目の 「もう一歩先のサービス」 につながる

といいます。


お客様は、どうせ断られるだろうし、出してもくれても変なものだろう。

でもダメ元で頼んでみようと、思われているかもしれません。


そこでたとえば、「かしこまりました。ただしブラジル料理の食材はござい

ませんので、イタリアンのこういう食材でならお作りできます」 と

お答えしますと。


それでダメだと言われたら、「ではすぐにおいしいブラジル料理のお店を

手配いたします」 と答え、急いでお店を探して予約します。


それによって、お客様の期待感以上のサービスになっていくわけです。


 ◇ルールが 「自由」 を生む


それはさらに、3番目のチームワークにつながっていきます。

ブラジル料理のたとえの続きですが、

レストランからすぐコンシェルジェ(何でも相談所的セクション)に連絡

をして、店を探して予約し、タクシーを呼び、日本語ができないお客様なら

ドアマンがタクシー運転手に行き先を伝えるように、ワン・チームで

ワン・ゴールを目指す流れが自然にできていくのが、フォーシーズンズ

ホテル・チェーンの強みなんです。


「お客様の欲することを、お客様の期待以上のサービスで、して差し上げる

こと」
 が、ゴールデン・ルールに基づく共通ゴールだといいます。


こうしたサービスの流れを生み出すうえで、フォーシーズンズホテル・チェ

ーンでは、基本的に上司の許可は必要ないそうです。


それがゴールデン・ルールに則っていさえすれば、OKに決まっているから

です。

ゴールデン・ルールは、守るべき規則というより、判断のベースになる考え

方なんですね。

このルールがあることで、サービスの軸が定まり、その軸に乗っている

自分の裁量の範囲が広がる。つまり、サービスの自由が広がるんです。


 ◇サービスの感性磨くには

では、相手の期待を読み取り、その期待を上回るサービスをクリエイティブ

に提供するために必要なことは?


お客様が望まれていることを汲み取るには、一種のセンス、感性が必要なん

です。これは訓練しなければ身につきません。



2番目のルールにある、

「期待以上のことをして差し上げたい」 と思う気持ちが、感性を磨く

ことにつながっていきます。



自分の愛する人や、身内にするようにお客様を迎える。

自分をお客様に投影して考える。 ある意味で、

「身内と他人」 「自分と相手」 という壁を取り払った愛の心が、感性の

高いレベルでのホスピタリティにつながっていくのだろうと思います。



クレームに対しても同じで、

たとえ激怒されているお客様に対しても、自分、を取り払って相手の立場で

聞いていくと、シューッと相手の気持ちに溶け込める瞬間があるんです。


そこから解決に向かい、最終的には双方が Win-Win 状態になる。


自分の都合をなくして、相手の都合に合わせたことで、結果的に自分の都合

も満たされることが多いですね。



 ◇常に 「お客様の都合優先」


フォーシーズンズホテル・椿山荘事業推進部支配人・・久保雅晴氏いわく、

「リーマンショック以来、特に都心のラグジュアリー(ぜいたく仕様)の

ホテルは、海外からのお客様が激減したりして大打撃のようです。

私共も、企業パーティーが減るなど、一定の打撃は受けています。


だからこそ、個人個人のお客様にパーソナル(人間味のある温かさ)な

サービスをご提供するという私共のコンセプトに時代が合致してきたと

とらえています。


都内のリゾート的な立地を生かし、今まで以上に個人のお客様向けのプラン

やサービスを工夫充実させるよう、シフトを図っているところです」


私はいつも部下に、『それって自分の都合? お客様の都合?』 と言って

います。

自分の都合や物差しを優先して仕事をしていると、サービス業では命とり。

常にお客様の都合を優先し、

  お客様の満足こそ、自分の幸せだと心から思えてこそ

サービス業でやっていけるのではないでしょうか。


サービスという仕事は、相手や場面によって無限の変化があり、じつに奥が

深いといいます。


ゴールデン・ルールは、その豊かな世界のあらゆるドアを開けることが

できる、黄金のマスターキーなのです。




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posted by 富力 at 18:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 成長する企業の特徴 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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